前回の続きです。
昼食後、美術館の常設展(生活と文化)、特別展(お雛様)とまわったのですが、経時的に書くつもりでしたがすでに三月二日なので特別展のことを先に記載します。
特別展では「尾張徳川家の雛まつり」として、尾張徳川家十四代慶勝(よしかつ)夫人となった矩姫(かねひめ)の雅びで気品あふれる雛人形をはじめ、十一代斉温(なりはる)夫人となった福君(さちぎみ)の雛道具ほか、尾張徳川家伝来のさまざまなデザインの雛道具が展示されています。また、明治から昭和にいたる尾張徳川家三世代にわたる豪華な雛段飾りや、名古屋城下の雛まつりを彷彿とさせる、市内の旧家に伝えられたお人形などが公開さいれいます。
(館内で写真は撮っていませんのでどれだけうまく表現出来るかわかりませんが・・)
お姫様のお雛様は、大きな雛段に内裏雛、三人官女、五人囃子をはじめ、道具類が並んでおり思わず食い入るように見てしまいます。
ここで、男雛と女雛の並べ方について。皆さん、どちらに並べていますか。
江戸時代から大正年間頃までは、向かって右に男雛、左に女雛を並べるのが伝統的な飾りつけでした。しかし、現在一般的となった、男雛が左、女雛が右とする飾り付けは、昭和天皇の即位以降といわれています。天皇の右に皇后が立たれるのは、皇室が明治時代に導入した西洋式の儀礼にもとづいています。
と、購入した冊子にありました。
学校に行っているとき、朝礼などで女の子は左に立ちましたね。
お雛様は逆だから向かって左が女雛、と私は個人的に思ってました。??
地方によって違うという声も。
ちなみに展示されていたものはすべて向かって左が女雛でした。江戸時代ですものね。
雛道具というのがまた、凄いんですね。
貝合わせや、書棚、源氏箪笥(源氏物語を収める箱)、見台(書物をのせて読むための台)、櫛台(化粧道具を収めた台)。小さなお道具ですが化粧道具にはちゃんと刷毛がついていますよ。
将棋盤や碁盤、双六盤。
茶弁当、指樽(酒を入れる容器)、歯黒箱、湯桶・盥(ゆとう・たらい)。
三味線、琴。
脇息(きょうそく)、机、文台・硯箱、花台。
などなど・・・・小さいけれど本物そっくりのお道具は、興味深いですね。
貝合わせも小さくても一つ一つにちゃんと二つずつ同じ絵が描かれています。神経衰弱のようにムキになってはいけませぬ。優雅に楽しまないといけませんよ。
お雛様の表情は、多彩ですね。印象に残ったのは町屋のお雛様で、細面のお顔の「享保雛」。このお雛さんは、八代将軍吉宗の享保年間(1716~36)頃に流行ったそうです。また明和年間(1764~72)頃に流行った古今雛というお雛様。見ているだけで楽しいものです。
ちなみにバスの席が隣だった年配の女性は、(お雛さんなどお人形さんは)表情がリアルでちょっと怖いときがある、と言われてました。
どこのフロアか忘れましたが、御殿の雛段があって、思わず御殿の中をのぞく私。小さいころ御殿の雛段(叔母のお雛さん借用ですが)を飾ってもらってたなあ、と思い出していました。
ふと、このような時空の中で、文化が花咲くのかな・・・と思いながら歩いていました。
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