2014年04月07日

桜散るころ

桜散る過日、祖母が旅立った。

ふと、西行のようだと思った。

願はくは花の下にて春死なむそのきさらぎの望月のころ

思わず月の満ち欠けを調べてみたが、満月には程遠かった・・・・。ふふ。

そう思っていると、母が 歌(短歌)が出来たという。

桜と祖母を詠んだ歌。

その歌は、短冊にしたため棺に入れることとなった。

好きだった着物を着て、薄化粧をしてお嫁入りに持ってきた草履を履いて。

おいくつの写真?と皆に問われる。故人の強い希望なので誰も納得するしかない、ほほ。
私の生まれる以前のように思う。写真を祖父の仏壇の引き出しに長く忍ばせていた、そう、ネガと共に。

祖母と孫。
私は孫のなかでも一番近い存在だったろう。
思えば、つらい介護を支えたのも甘美な想い出であった。

おばあちゃん、甘美な想い出をいっぱいありがとう。

毎年、桜散るころきっと、おばあちゃんのことを、想い出すことだろう。
(ということで、桜のテンプレートです)
posted by さちこ at 19:19| Comment(12) | TrackBack(0) | 文学 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お婆様はご自分の最後を準備していたんですね
さすがです

桜も思い出になりますが
さちこさんの庭の花々も
お婆様の思い出がこもっているのではないかしら

思い出は形のない遺産です
ずーっと心に大切にとっておいてくださいませ
Posted by プリュム at 2014年04月07日 23:00
お悔やみとともに、介護のご苦労に対して、お疲れさまでしたと申し上げます。お母様の健康を気遣ってあげてください。

私の祖母は全盲でしたが、思い出はたくさんありますね~。もしかすると、母の記憶よりも強いかも(^o^)/
Posted by narkejp at 2014年04月08日 06:34
お久し振りで茣蓙居ます。

あたしは1月17日に96歳の母を極楽浄土へ見送り
ました。
尋常小学校しか出ていない母は晩年漢字を覚えようと
してました。

母は童謡が好きでした。
この唄を聴くと母が偲ばれ、この歳になっても目頭が
熱くなるんですます。

https://www.youtube.com/watch?v=f50B-4Qfmh8

失礼致しました。
Posted by 紋狗 悠之輔 at 2014年04月08日 08:08
今日は。。

祖母さまへの想い。
祖母さまの想い。
通じるもの多いでしょう。
満足の生涯。

思い出が多ければ、ことあるごとに思い起こされることでしょう。

それが何よりの供養と存じます。
Posted by ijin at 2014年04月08日 15:02
お悔やみ申し上げます。

桜が散っていくのに乗っていかれたのですね。
素敵なご装束で、お気に入りのお写真を飾ってもらって、最愛の孫からの歌をお土産に、西行のように旅立っていかれたんだなぁと思いました。

さちこさんの介護は聞いてるだけで本当にあれこれ大変だったし(痩せちゃったし!!)、とても心配だったんです。
でもさちこさんが介護を振り返っての感想が、疲れたじゃなくてよかったです。
本当にお疲れ様でした。

これから少しは休んでね。
Posted by Q子 at 2014年04月09日 05:47
プリュムさん、こんにちは。

ありがとうございます。

庭の花々、そうですね。
例のデジブック、もう期限切れますがフォトムービーにして残すことになりました。

>思い出は形のない遺産です

素晴しい・・・。
Posted by さちこ at 2014年04月09日 16:56
narkejpさん、こんにちは。

ありがとうございます。

心尽くしの御言葉、嬉しい限りです。
narkejpさんも、思い出がたくさんあるのですね。
Posted by さちこ at 2014年04月09日 16:59
紋狗悠之輔さん、こんにちは。

ありがとうございます。

お母様が・・・そうでしたか。ご愁傷様でした。
祖母は92歳でした。

そのリンクの童謡、私もよく幼い頃レコードで毎日のように聞いて歌って?ましたよ。懐かしいです。
Posted by さちこ at 2014年04月09日 17:04
ijinさん、こんにちは。

ありがとうございます。

思い出というのは、本当に不思議なものですね。

その後、お体の調子はいかがですか。
お体、お厭いくださいませ。
Posted by さちこ at 2014年04月09日 17:09
Q子さん、こんにちは。

ありがとうございます。

>桜が散っていくのに乗っていかれたのですね。

うふふ、いいですね。

あ、私は作歌しませんのよ。母です。
Posted by さちこ at 2014年04月09日 17:15
すっかりご無沙汰してしまいました。
コメントを頂いて、来てみたら、祖母様がお亡くなりに・・・

色々と介護なさったのですよね。
桜の頃にお亡くなりになったのですね。
これからは、桜が思い出のよすがになりますね。

私の義父はかねてから、
西行の歌のように逝きたいといっていましたが、
実際には1月中旬、88歳で亡くなりました。(古いことですよ)
桜には、まだまだの時期でした。
「残念!」と思ったかどうか、聞くことはできません。
Posted by capucino at 2014年04月14日 21:25
capucinoさん、こんばんは。

ありがとうございます。

お義父様は、かねてより、西行の歌のように逝きたいと仰ってたのですね。
なるほど・・・。

Posted by さちこ at 2014年04月14日 22:22
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