7月中は、読書はしなかった。
地獄を旅し、煉獄の山登り、天国への途中で中断。
やっと、「神曲」天国篇 ダンテ著 平川祐弘訳 河出文庫 読み終わりました。
読み終わったとはいえ、やはり天国篇は難しかった・・・。
天国といえば、宗教色が強いかと思えば、進む天国は、まさしく宇宙(天文)の世界。
当時は、地球は既に丸いと認識され、天動説(地球に近い順に月、水星、金星、太陽、火星、木星、土星)の世界。
以下のように天へ昇っていく。
第一天 月光天
第二天 水星天
第三天 金星天
第四天 太陽天
第五天 火星天
第六天 木星天
第七天 土星天
ヤコブの梯
第八天 恒星天
第九天 原動天
第十天 至高天
ベアトリーチェ(神学を象徴)に導かれ、現われる人物や現象の神学的な解釈を受ける。至高天で、聖ベルナール(観想を象徴)に導かれる。
至高天では、祝福された人々が真白の薔薇の形に並んでいる。
理性でもっては、昇れない天国。
神性を視るためには、神学のみならず観想が必要。
・・・・
いくら考えてみても知ることはできなかった。
それには私自身の翼だけでは十分でなかったのだ。
だが突然、私の脳裡には稲妻のように閃きが走り、
私が知りたいと望んでいたものが光を放って近づいてきた。
私の空想の力もこの高みには達しかねた。
だが愛ははや私の願いや私の意を、
均しく回る車のように、動かしていた。
太陽やもろもろの星を動かす愛であった。
第三十三歌 訳文より引用
キリストの中に神性と人性が神秘的に結びついている、ことを理解したのは直感。(知的な力だけでは理解出来ない)
神の愛によって動いている宇宙なのですね。
ちなみに三位一体は、理解するものでなく、信じるもの、とどこかにあった。
キリスト教徒であればもう少し理解出来るのであろうか・・・。
ということで私自身の旅路は終わりました。
2022年08月14日
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こちらに遊びに来ました。
「神曲」読破、おめでとうございます!
私も読んだのはだいぶ昔ですが、天国編は、難しくてよくわからない、と言う記憶です。
まさに、最後にあるにように「私の空想の力もこの高みには達しかねた」、です。
でも、何かクラシックの宗教音楽のクライマックスのように、神の栄光を讃える合唱のような声があちこちから聞こえる大団円のようだったことだけ記憶していました。
やはり「愛」なのですね。
すっかり忘れているので、またいつか読んでみたいですが、そういう本が多いです。
とまれ、長い「旅路」お疲れ様でした。
新しい旅も楽しみにしています。
同感です。
宗教は、色々なものの理解の一助となりますね。
一神教は唯一絶対の神のため、排他的です。ですので東洋人(日本人)にはきついのではないか、とここ10年思うようになりました。
洋の東西を何に見るか、という視点は永遠のテーマです。
読書も楽しんでください。
「何、書いてるかさっぱりわからん。」から投げだそうかと思いましたよ。
確かに、キラキラとして、ゆめうつつ、です。
天のいと高きところにホザンナ
Osanna in excelsis.
って感じですかね。
天国って宇宙なんですね((^_^)